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LTFS(Linear Tape File Sistem)とは
OSからファイルシステムとしてアクセスできる
LTFS(Linear Tape File Sistem)は、LTO Ultrium5規格から
採用された新たな機能で、高速・大容量なLTOメディアに
対して標準ファイル操作を可能にし、あたかもハードディスクや
USBメモリのような容易で直感的なアクセス、管理、および
ファイルの共有をユーザーに提供します。
LTFSによる課題解決
大切なデータが様々な場所にバラバラに保管されていませんか?
個人のPC、USBメモリ、ポータブルHDDなどに散らばったデータをLTOテープに保存。
最新LTO9では一つのデータカートリッジに18TB(非圧縮)ものデータ保存が可能です。
ディスクがいっぱいで古いデータを削除していませんか?
アクセス頻度は低いが、念のため取っておきたいデータもLTOに保存しておけば
ディスク容量にも余裕が作れます。
テープ媒体への保存は専門的な知識が必要なのでは?
LTFS機能を使用すれば、操作はハードディスクやUSBメモリのようにフォルダの中に
データをドラッグ&ドロップ、またはコピー&ペーストするだけの簡単な作業です。
高額なソフトウェアが必要なのでは?
LTFSは無料でダウンロード、インストールが可能です。
一般的なバックアップソフトウェアでは依存性も高く、異なる拠点に同じ環境(ソフト)を
用意するにはハードルが高かった点もLTFSにより解決が見込めます。
長期保存しておきたいデータ、HDDで大丈夫?
HDDの保存性は3~5年と言われています。ランダムアクセスに優れたHDDは直接編集などにより
酷使されさらに寿命を縮める可能性が高いです。
また定期的に通電しない場合、ヘッドの癒着によるデータ損失の可能性もあります。
一方、LTOテープの保存性は約30年~50年と言われています。
定期的な通電も不要で、棚保管・外部保存にも優れたエコ媒体です。
<関連記事>
LTO(磁気テープ)の寿命・環境条件をふまえた保管方法とは
LTFSの不得意な処理
細かいファイルを多数保存する
LTFSはテープの一部にインデックスを作成することでファイルシステムを実現しています。
ファイル数が多い場合、インデックス作成に時間がかかります。
テープ内ファイルの編集
LTFSは編集の度にデータを追記します。そのため例えば一度記録したデータの一部を削除した場合でも、
元データはテープ内に残った上で「削除した」という情報を追記します。
ファイルシステムとしてはデータが削除されたように見えますがテープ内にはデータがあり空き容量を増やす
ことには繋がりません。
★ワンポイント★
テープ内のファイルを編集して保存したい場合、HDDにリトリーブ後HDD上で編集し一度フォーマットし直した
空のLTOテープに書き直すことで追記を防げます。
ただし追記の場合、編集点に遡ってデータを復元できる利点もあります。
ランダムアクセス
LTOテープへのアクセスは原則シーケンシャルアクセスです。
つまり先頭からデータを見ていくため、テープの終わりの方に書かれたデータへたどり着くには時間がかかります。
そのため、ランダムアクセスを行いたい場合には一度HDDにリトリーブしてからの利用が推奨となります。